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アルカス

2019-05-21 00:52 失くし物ホラリー占星術(仮題):28年前無くなったお人形さんの行方その17
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こんにちはアルカスです。いつも大変お世話になっております。今回も本記事をご閲覧いただき、誠にありがとうございます。

 2019年GW最終日よりこの原稿を書きだしています。10日間何をしてきた訳でもないのですが、今振り返ると結構疲労感があります。最初の日曜の映画が良くなかったのかな…終始アクションだらけで、休憩と言うか合間がほぼないのでえらい疲れました。…あまり戦争物や格闘系は好きじゃないんですよね。とか言ってメル・ギブソンやコーエン兄弟の作る映画は見に行ってた方なので、暴力描写受け付けないという人でもないとは思うんですけど。。年齢的に疲労感が抜けずらいのかもしれません。

 

1990年の夏、新居に引っ越しして数日経ったある日、運び入れたはずのお雛様人形2体とサイクリングユッコちゃんを入れた箱がどこを探しても無い事に気づいたご質問者。それ以来28年間ずっと気にしてきたお人形さんたちの行方を探ってほしいとのご依頼をいただき、出させていただいたホラリーチャートを、17世紀イギリス最高の占星術師ウィリアム・リリーが遺した古典占星術の教科書「クリスチャン・アストロロジー(Christian astrology.以下CAと略します)」の内容と照らし合わせ、チャートの星の配置がCAに載っていた場合、その説明や暗示する所をご紹介しようという本稿の企画。17回を数えても今もってゴールが見えない感はありますが、私めはとても楽しんでやらせていただいておりますので、お付き合いいただければ幸いです。

 

「引っ越し中無くなったお人形さん達は、誰が何処へ持っていってしまったのでしょう」

2018.5.21 17:08

where'smydoll

 

前回までのおさらいとして、上のチャート図をCAの内容より解析していった結果、以下のイメージが導き出されてきました。

・無くなったお人形さんを入れた箱は何者かによって盗まれた。

・お人形さんの箱を持って行った人物像は中年女性、名前はエリ、単独犯、元の家主の娘、新興宗教の信者。

・無くなったお人形さんは質問者の家から318kmもしくは約60km先にある(大分開きがあります(笑)

・盗んだ犯人は質問者の家から約40km先にいる(住んでいる)。

 連載16回を費やし、ようやっとここまで出てきた感じです。

 

さて今回は犯人が逃げた方角を見たいと思っています。CA以下の文章から参りましょう。

CA P346 20行目

「泥棒はどちら方面に逃走したのか:泥棒が町を出た後、どっち方面に逃げたのかを知りたい場合は、泥棒の象徴星がどのサインにあるかを見ましょう。火のサインにあるなら、彼は町もしくは国の東方向へ逃げたのです。水のサインにあるなら、北の方面です。風のサインにあるなら、西方面です。地のサインにあるなら、南となります。」

本チャートにおける犯人の象徴星は月及び金星です。

月は火のサイン獅子(19.33度)にありますので、東方面に逃げたとなります。

金星は水のサイン蟹(2.09度)にありますので、北方面に逃走したとなります。

この文章には続きがあります。

CA P346 27行目

「泥棒の星がどの四半区分にあるかもチェックです。それに従って判断します。象徴星が西の区分にあるのなら、西にいます。東の区分はMCからアセンダントです。」

西と東しか書いていませんし、具体的な説明は東区分だけになっていますので、一応私の方から補わせていただきます。四半区分は7室カスプからICまでの範囲が西方面を表す区分で、ICからアセンダントカスプまでが北方面を表す区分、MCから7室までが南方面の区分となっております。念のため東の方面はMCからアセンダントカスプまでです。

月はMCからアセンダントカスプまでの中に入っておりますので、東の区分に入っていることになり、東方面にとんずらした、となります。

金星はMCから7室のカスプまでの間に入っていますので、南の区分に入っていることになり、南方向にばっくれた、となります。

サインと四半区分から暗示される方角がそれぞれに出てきました。CAの続きを読みましょう。

CA P346 30行目

「四半区分の証明と、サインによる証明をミックスさせて最終判断とするのですが、サインの証明を優先させ、四半区分の方は他の証明と折り合った際に,バランスを取る為に使ってください。」

サイン証明優先で、後は時と場合に応じてうまくやってくれみたいなことだと思いますが、とりあえずサインは

月:東、金星:北

四半区分は

月:東、金星:南

となり、月で見る限り東方向におり、金星はまあちょっと北と南では正反対ですので、現時点で判断の付きづらい所です。サインを優先させるなら北方面となるでしょう。

 

もう一つ行きましょうか。

CA P347  1行目

「泥棒はどっち方向に逃げたのでしょう:象徴惑星の在サインと在四半区分が決め手です。更に月の位置も判断に加えてください。7室のロードと時間のロードの在サイン、在四半区分とも調べる人もいます。これらが完全に一致するなら、そのように判断してください。あと象徴星が接近する惑星、もしくは象徴星の力を渡す星を見る人もいます。4室のロードを気にする人もいます。私は泥棒の象徴星と月を比べ、より強い方で判断します。」

『時間のロード』と『象徴星の力を渡す星』というのが、多分この連載の中で初めて出てくる言葉ですね。

時間のロード、lord of the hourとはプラネタリーアワーの事です。何時であっても7惑星のどれかがその時間を支配していますよ、太陽が日曜、月が月曜を支配するようにね、という考えです。

象徴星の力を渡す星、render his powerというのが難しそうですね。アスペクトの事なのですが、例えば惑星Aが惑星Bに接近し何らかのアスペクトを完成させる時、ホラリーではこの2惑星に関する何らかの成就もしくは終焉を表したりする場合もある訳なんですが、一方で惑星Aの持つ能力その他を惑星Bに渡す、という考え方もあるようなんですね。

この惑星Bの位置で判断する術師もいるようだと、リリーは述べているのです。

犯人の象徴星が金星で、土星とのアスペクトを作るべく接近し、完成した時、金星の力は土星に渡される、譲渡されると考えるわけです。

金星の力を受け取った土星の位置取りから、犯人の行方を読む、ということになるのですね。

 

そしてリリーは、自分ならば月と泥棒の象徴星の内、強い方で判断する、と言っています。

私がこのチャートで犯人の象徴星と見做した月と金星。

2星はエッセンシャル・ディグニティで見るなら、月はペレグリン、金星はフェイスを持っているので、金星がより強いです。

アクシデンタル・ディグニティで見るなら、月は10室、金星は9室で月の方が強力です。

うーん、どっちがstrongestなんだろ。

悩ましい所ですね。リリーは エッセンシャル・ディグニティとアクシデンタル・ディグニティを数値化して足し算引き算して出たポイントで、惑星の強弱を決めるやり方を出してますが、あれやっちゃっていいもんなんだろうか…大丈夫なのかな…

やっちゃうとより強いのは金星になる訳なんですが。

 

私にとってリリーはイエス、CAは聖書と前回高らかに宣言したくせに、若干臆病になる時もあります(笑)

もう少し、月と金星を平等に扱うことにします。

続きはまた来月。

 

 

アルカス