はい、おはこんばんちは。アルカスです。いつも大変大変お世話になっております。そして私の記事へのご訪問を今回もいただきまして、誠にありがとうございます。今回もどうぞよろしくお願い致します。
最近伝統占星術もしくはそのエッセンスを取り入れた本が日本でもぽつぽつ出版されるようになりました。中でも私が聖典と仰ぐ名著「クリスチャン・アストロロジー」の日本語版、田中要一郎氏の翻訳によりネイタル関係の方が2015年に、占星術の基礎とホラリー関係の方が2018年の10月に、それぞれ太玄社から出ております。素晴らしい。一人で拍手パチパチパチ(笑)
そもそも原書が17世紀の英語ですので、何やら意味がよくわからない部分が多々あり、私など一行訳すのに一日費やす程悩み果てたこともあるくらいで、途方に暮れること度々だったこの難解書の日本語訳本が、田中氏のご尽力により出版された事は、私にとって本当に夢のような出来事、歴史的快挙と言って差し支えないくらいでございます。数多おられる日本の研究者の皆さんの中にも同じ思いを抱いている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。田中氏には感謝の言葉もありません。ありがとうございます。
まだ未見の、しかしこの書にご興味のある方はぜひ一度手に取っていただければと思います。ま一般の書店にこの本が置かれているかどうか定かではありません…鏡リュウジ氏の推薦文入りとは言え、やはり客観的にはマニアの趣味本の域を出ませんのでね。大きな本屋さんでないと扱い無いかな。
アマゾンで、出来れば英語版、洋書と一緒のご購入をお勧めします。
前置き長くなりました。28年前引っ越しの最中行方が分からなくなった、ご質問者所有のお雛様人形2体とサイクリングユッコちゃんを入れた段ボール箱は一体誰が持ち出し、どこに消えてしまったのか。ご質問者からのご依頼をいただき立てさせていただいたホラリーチャートの星の配置を、「クリスチャン・アストロロジー(以下CAと略します)」の内容と照らし合わせ、重なる部分をご紹介しつつ、事件の真相に迫ろうという当記事、今回で19回目に突入しいつ終わるかも定かではありません。大体いつもの私ですと、飽きてきて止めるパターンが出現してもおかしくない頃合いなのですが、何故かワクワクが続行中なのですよね…なぜだろう。多分まだ活力漲っておりますので、皆様方におかれましては、お付き合いよろしくお願い致します。
「私のお人形さん達を入れた箱は誰が何処に持っていったのでしょう」
2018.5.21 17:08
前回は盗んだ犯人の居所、盗人が一体どちら方面に逃げたのか、ご質問者の家から見てその方角を読む手法として、泥棒の象徴星があるサインから読んでいくやり方をお伝えしました。
さて今回は前回の最後にお伝えした
CA P347 21行目
「盗まれた物がどこにあるのか、もしアセンダントにあるなら町の東方向でしょう。7室にあるなら西でしょう。4室なら北、10室なら南です。アングルの中間にあるんなら、たとえば南西とか北西とかという感じでアレンジします。」
の続きから始めたいと思います。
盗まれた物はどこに保管されているのか、その在処はどこか。これも犯人の象徴星、シグニフィケイターのあるサイン並びにハウスから読んでいきましょう、とのご託宣です。
本チャートでは犯人の象徴星は2つあります。毎度申し上げている通り
・アングル在ペレグリン惑星・月
・7室のロード・金星
以上です。では2星のあるサインを見ましょう。
月は獅子サインにあります。獅子は東北東を表します。
金星は蟹サインにあります。蟹は北を表します。
盗まれた物は東北東か真北にある、こんな感じでしょうか。
続きまして2星のあるハウスの研究です。
上記リリーの説明では、1室(1ハウス)に犯人の象徴星があるのなら、盗まれた物は東方面にあるでしょう。7室(7ハウス)に犯人の象徴星があるのなら、盗まれた物は西方向にあります。4室(4ハウス)にあるなら北。10室(10ハウス)にあるなら南となる訳です。
では他の室(ハウス)は?調べました。
2室(2ハウス)東北東、3室(3ハウス)北北東、5室(5ハウス)北北西
6室(6ハウス)西北西、8室(8ハウス) 西南西、9室(9ハウス)南南西
11室(11ハウス)南南東、12室(12ハウス)東南東
こんな感じですね。
これを方面別に分けますと
12室、1室、2室が東方面。 3室、4室、5室が北方面。
6室、7室、8室が西方面。 9室、10室、11室が南方面。
とこんな枠組みになる訳です。
では本チャートでの月と金星は何室にあるでしょう。
月は10室ですので真南となります。
金星は9室と私は見ます。南南西です。
ん~~なるほど。若干、七面倒臭くなってきたかもしれません(笑)
サインは北および東北東方面。ハウスは南および南南西方面。ほぼ真逆と言ってもいいくらいですからね。どうしたものでしょうか。。
これは次回までの宿題にさせてください。
連載記事その17,その18、そして今回の考察より犯人の逃げた方角と盗まれた品物のある方角が、あれやこれやと出てまいりましたので、ここで一旦整理させてください。
まず犯人がどの方角に逃げたか、犯人の象徴星の在サインが示すものと在四半区分が示すものをミックスさせろ、しかしながらどちらかというとサイン優先だ、とリリーは述べています。
しつこいようですが本チャートでは犯人の象徴星と呼べる星は2つ、月と金星がございますので両方出していきます。
月は獅子サインで東北東。アセンダントからMCまでの四半区分にあって東、です。
金星は蟹サインで北。MCからディセンダントまでの四半区分にあって南、です。
サインを重んじ四半区分は補正で使うとするならば、月は東に近い東北東と言えるのかもしれません。金星は北から若干南に引っ張られるのなら東寄り、北北東とか東北東、ということ、なのかしら。
2星の内どっちか強い方を使えとリリー先生は申しておりましたが、ひょっとしたらこの2星は意見が一致しているのかも、しれません。つまり
犯人が逃げた先は東北東と。
距離はその17で述べた通り、ご質問者の家から約40km先。東北東にある市町村に犯人は暮らしているのかもしれません。
そして、私一つ失念していたことがありました。大変申し訳ありません。これです。
CA P347 1行目
「泥棒はどっち方向に逃げたのでしょう:象徴惑星の在サインと在四半区分が決め手です。更に月の位置も判断に加えてください。7室のロードと時間のロードの在サイン、在四半区分とも調べる人もいます。これらが完全に一致するなら、そのように判断してください。あと象徴星が接近する惑星、もしくは象徴星の力を渡す星を見る人もいます。4室のロードを気にする人もいます。私は泥棒の象徴星と月を比べ、より強い方で判断します。」
その17で取り上げた一節ですが、一か所太字下線付にしましたので、もうお分かりの事と思います。そう、時間のロードです。
日を支配する星の事をデイ・ルーラー(day ruler)、時間を支配する星の事をアワー・ルーラー(hour ruler)と言います。時間のロードとはアワー・ルーラーの事です。
本チャートのアワー・ルーラーは火星です。これだけ検証がすっぽり抜け落ちておりました。失礼しました。早速時間のロード火星の在サインと在四半区分を調べてみましょう。
・火星は水瓶サイン1.56度にあります。水瓶は西北西を表します。
・火星はアセンダントとICの間にあります。ICからアセンダントカスプまでが北方面を表します。
サインは西北西、に四半区分は北、の補正を少々効かせることになりますと、北西もしくは北北西くらいまで針が振れるでしょうか。
なるほど。北西もしくは北北西方面となりますと、
例の宗教一家が引越しした先が、ちょうどお引越しされた家から北北西の方角にある町なのです。直線距離で約36kmほどでしょうか。
何気なく、次回に続きます。
アルカス