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2021-12-29 13:53 アルカス先生のブログ~恋愛・結婚ホラリー占星術:基礎編その22
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こんにちはアルカスです。いつも大変お世話になっております。今回も当ブログへのご訪問、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します。

このブログは今日、2021年12月27日に書いております。

皆様方におかれましては、今年も当ブログをご愛顧いただき誠にありがとうございました。

本当に本当に、言葉に出来ないほど感謝しております。

私がこのブログを続けられるのは、ひとえに皆様方のご訪問、ご閲覧をいただいているお陰です。

皆様に見てもらえなければ、私はこんな事を続けられませんので、本当に有り難く思っています。

来年もどうぞよろしくお願い致します。

 

このブログはホラリー占星術について、あーだこーだ書いています。

ホラリー占星術とは、西洋占星術の1ジャンルです。具体的にはお客様からご質問を承った瞬間の年月日時と、占い師がいる場所の緯度経度でチャートを立て、質問の成否を読んでいくという占術です。

お客様の生年月日やお相手のデータなど、一切不要。ホラリーチャート一本で読んでいくというのが売りです。

 「質問占星術」という別称もあるほど、お客様のお悩み相談、恋愛、結婚、就職、転職、人間関係、収入、借金、病気、入院、子供、親、旅行、失くし物、不動産、送った荷物はいつ届くか、等々ほぼオールジャンルに対応する、答えに特化した占術です。

当然ながら全能ではありません。

「彼氏のSNSアプリのパスワードを知りたい」

分かる訳ありません。すみません。

「俳優の○○さんはどこに暮らしていますか」

同上です。すみません。

「同期のYさんは私の事をどう思っていますか。課長のKさんは私の事をどう思っていますか。部長のHさんは私の事をどう思っていますか。新入社員のGくんは私の事を…(以下30人くらい出てくる)」

…タロットで観ますね。

 

私、電話鑑定の方、毎日一生懸命やらさせていただいておりますので、お悩みなどありましたら、私でよければ喜んで観させていただきますので、アクシアの方にご連絡・お問い合わせよろしくお願い致します。

上記の例は極端に思われるかもしれませんが、全て実際に私の所にご相談いただいたもので(因みにアクシアのお客様ではありません、他の会社でやっていた時のお客様です念のため)回答の難しいものは難しいと率直にお答えしますが、私の能力の届く範囲でしたら、頑張らせていただきます。

 

私は古典占星術、伝統占星術、と一般に呼ばれるスタイルで鑑定しています。

古代より使用されてきた7惑星が古典占星の基礎です。いわゆる18世紀以降に発見された天王星および海王星、トランスサタニアンと呼ばれる2惑星は、私の場合は恒星として扱い、アングルカスプもしくは惑星と1度を超えないコンジャンクションの位置にあるのなら、何らかの影響を及ぼす、と考えます。

 

聞いた話で恐縮なのですが、私の知り合いが古典派のとある先生に恋愛の質問をしました。

異性の先輩の事が忘れられないと。

質問を受け、先生が出したホラリーチャートの7室のカスプに、海王星が正確に重なっていたそうです。

先生は言いました。「この恋愛はあなたの妄想、夢、幻の類である」と。「現実に何か起こる可能性は少ない」と。

海王星の象意を当てはめた形の回答だったようですが、知り合いはその答えに

「納得したし気持ちも晴れた」と言っていました。また実際何も起こらなかったようです。

 

話を戻します。 

前にもお話ししましたが冥王星、につきましてはエリス、セレスと同枠の「準惑星」に含まれた時点で、気にしなくてよい星となり、チャートアプリの表示チェックを外しました。

黄道サインのルーラーは

獅子を太陽が支配し、蟹は月が支配し

双子および乙女を水星が支配

牡牛および天秤は金星が支配

牡羊および蠍は火星が支配

射手及び双魚は木星が支配

山羊および水瓶は土星が支配

となります。これが古典占星術の基本です。

ですので水瓶に水星があり、双子に天王星がある。水星と天王星は互いの支配サインにあるので、ミューチュアル・リセプションが宣言される

とか

金星が双魚にあり、海王星が牡牛にある、だから金星と海王星はミューチュアル・リセプション

などと私は1995年以降から今まで、そしてこの先の人生でも、一度たりと口走る事はないでしょう。

水瓶サインは土星が支配、双魚サインは木星が支配している、と考えるのが古典です。

 

現代占星術が古典占星術と目に見えて違う所は、トランスサタニアンにサインのルーラーシップを与えているところです。

水瓶座は天王星が支配している

双魚座は海王星が支配している

蠍座は冥王星が支配している

と、規定するのが現代占星術です。

 

時代の潮流的には、古典・現代どっちに流れが来ているのかと申しますと、現代派の方がまだ数は多いですが、ちょうど私のような現代派から古典派への転向組が増加してきた、特に今年2021年はかなり古典派が急伸した1年だったと思います。

またインド占星術系もぐんぐん来ている印象です。特にアメリカでの勢いは凄いものがあるのではないかと思います。

 

そこで、急で恐縮なのですが皆さん

デメトラ・ジョージ(DEMETRA GEORGE)という占星術師をご存じでしたでしょうか。

男性かと思ったら女性の古典派の先生です。ヘレニズム占星術の研究と普及活動をされています。鏡リュウジ先生のブログでも紹介されていますね。日本でも魔女の家ブックスから96年に、2010年にコスモス・ライブラリーから翻訳本が出ていますので日本でも知名度のある先生だと思います(※但しこの2冊が古典的な占星術について書かれているかは分かりません。読んだことが無いので)。

 この先生が今から2年前に書かれたブログ

「伝統占星術を学ぶ上での最初の5ステップ(The First Five Steps in Learning Traditional Astrology)」

 

この記事は、現代占星術を学ばれてきた方の中で、古典の世界に興味を持ちこちらも学んでみたいなと、手を伸ばされた方々の為に、5段階に分けゆっくり1段づつ進んでいきましょう、的な内容となっている訳なのですが、デメトラ先生は1番最初、ステップ1としてこのように書かれているのです。

 

1. 12文字のアルファベットの使用を一時中断しなさい。(Suspend Use of the Twelve-Letter Alphabet)

 

12文字のアルファベット??とは?

私、この言葉を前にとても戸惑いました。使用云々ではなく、全く知らん言葉だったものですから。デメトラ先生は「当然知ってるだろ?」の体で話を進めていってますが、私は堂々知りませんでした。そこであっちゃこっちゃ調べました。すみません。この件は次回に続きます。

 

 

本ブログの主テーマは「恋愛・結婚ホラリー」です。

個人の恋愛・結婚相談に対し、ホラリー占星術はどう受け、どう答えるのか。チャート上のどの暗示を重んじ、回答を出すべきなのか。私が選んだ教科書は、17世紀イギリスの天才占星術師ウィリアム・リリー。彼が著した古典占星術の金字塔「クリスチャン・アストロロジー(Christian astrology, 以下CAと略します)」。

 P302よりP319までの恋愛・結婚の項を翻訳中です。今回はP305 5行目の後半から参ります。

「他の象徴星も同様で、入っている星は最も愛している誰かを示しています。」

 

他の象徴星とはP304  Of Marriage.というタイトルのすぐ下の行から始まる、

「男性が質問者なら、アセンダントのロード、月、月が直前分離した惑星、太陽」

「対して女性の象徴は、7室のロード、月が直後接近する惑星、7室在惑星、金星」

「女性が質問者なら、アセンダントのロードと他の象徴星、そして金星」

「女性によって尋ねられた質問で、7室とそのロード、月が直後接近する惑星、これらは男性の象徴となる」

「アセンダントとそのロード、月が直前分離した惑星、月、金星が女性質問者の象徴となる」

 

…このように箇条書きしても、なんだか混乱してしまいそうな気がしますが、現代の古典占星術では

月の直前分離惑星と直後接近惑星については、ほぼ観る人はいません。

他の象徴ですので、アセンダントのロードと7室のロードは対象から外します。

となりますと他の象徴とは、

質問者の副象徴として「月」

男性の象徴として「太陽」

女性の象徴として「金星」

となり、男性が質問者だった場合、太陽が7室にあるのなら、質問者は相手をより愛している事になり

女性が質問者なら、金星が7室にあるのなら、質問者は相手をより愛している、と見做されます。

月はいつも性別問わず質問者の側に立ち、月が7室にあるのなら、質問者は相手をより愛している暗示です。

 

続きましてP305  6行目

「7室に7室のロードがあるのなら、特に自身のハウスの一つにあるのなら、お相手は全く愛がなく、結婚への興味もほぼありません。そして彼女の持参金は知られています。男性側の寡婦産も相手に知られています」

 私はこの文においても、私が予想する下に意訳をしています。多分そういう意味じゃないかなー、みたいな感じでです。間違っていたら訂正します。

 

「中世ヨーロッパの結婚と家族」という文庫本があります。著者はアメリカ人のジョゼフ&フランシス・ギース夫妻。中世ヨーロッパ大体6世紀から15世紀くらいまでの結婚事情の変遷について、豊富な実話や記録を基に書かれています。

リリーが生きていた1600年代と、今からご紹介する1470年代くらいとは若干事情の違いもあるかもしれません。がおそらく中世イギリスの結婚とは、互いの愛もさることながら、お互いの条件的な部分もその成立に大きく関わっていたと、この本を読んで、思います。

この本の333ページより始まる第13章イングランドの土地持ち紳士階級(ジェントリ)の家族、の項で、1459年莫大な財産の相続権を得た法律家ジョン・パストンが、相続権はこちらにもあると主張するライバル達と法廷闘争を繰り広げ、未決着のまま7年後に死去した後、パストン家の長男サー・ジョンと次男ジョン三世が、相続訴訟を引き継ぎつつ、いかに自分たちの結婚成立に漕ぎつけるまで難儀したかについて、細かく書かれています。

で、簡単な所だけ、ちょっとご紹介して、第22回を終わりにしたいと思います。サー・ジョンは自身も独身ながら、弟ジョン三世と様々なお相手との仲人役を引き受けます。P344にこのようなやり取りが記されています。

「四人目の花嫁候補はエバートンという、ロンドンの服地商の娘エリザベスだった。サー・ジョンは娘の母親に、弟には600マーク以上の持参金を提示した女性との縁談もあるが、お嬢さんに熱い思いを抱いているので、少ない持参金でもエリザベスを迎えたいと告げている。しかし「熱い思い」があったにしては、この縁談はまとまらなかった。」

女性側の「持参金」の額や、男性側の「寡婦産」(※結婚により妻側が夫の不動産の約3分の1を取得する権利)も、お互い見合った上での婚姻あるやなしや、だったのかなと想像します。

 

ありがとうございました。良いお年を。

来年も頑張ります。

 

 

アルカス