こんにちはアルカスです。いつも大変お世話になっております。
今回も当ブログにご訪問いただき、誠にありがとうございます。
28年前ある一軒家にお引越しをした際、行方不明になってしまったひな人形とサイクリングユッコちゃんを入れた箱は今どこにあるのだろう、あの時誰が持って行ってしまったのだろう、このご質問にホラリー占星術でお答えすべく立ち上げたチャート
本チャートを私が敬愛する17世紀イギリスの大占星術師ウィリアム・リリーが書いた、古典占星術の研究書「クリスチャン・アストロロジー(以下CA)」によって解読、少しでも事の真相に迫れればというのが、本記事のテーマとなっております。
今回はCA334ページ4行目の文章から参ります。
「もし2室のロードもしくは木星が、泥棒を表す星となるペレグリン惑星・7室のロード・水星のいずれかに接近しているのなら、失われた物は泥棒さんにプレゼントでもしたかのように、易々と持って行かれたのです。泥棒は別にそのつもりも無かったのですが、あまりに不用意に放っておいてあるものですから、つい抱えて持って行っちゃった、みたいな感じです。」
多少意訳が混じっておりますが、ご理解しやすくしたつもりです。
だっておきっぱにしてあるからさあ~なんかいらないのかなあって思って~てところでしょうか。
本チャートの2室のロードは木星です。英数字の4という数字に似た記号♃によって表されています。
木星は逆行しています。逆行開始は本チャートデータ2018年5月21日より2か月と10日ほど前、3月9日の13時35分からです。木星は7月11日に逆行を終え順行に戻りましたので、5月21日はまさに逆行のド最中です。
逆行木星は前回でもお話しした通り、1室蠍サイン16.49度にあり(アストロログのチャート図では16.55度となっていますが、他のソフトでは48分もしくは49分となっておりまして、本稿では49分を採用しております。)、7室牡牛サイン13.04度にある水星にオポジション接近しています。水星は順行ですので両星共接近ということになる訳ですが、上記暗示が当てはまると考えます。
この接近については前回、その5である証明をご紹介しました。
CA、P333最終行~P334 4行目までの以下の文章です。
「これら申し上げた分離が見当たらない場合、ペリグリン惑星・7THL・水星のいずれかが泥棒の表示になります。これらのいずれか木星に接近、もしくは2NDLに接近、この場合、品物は間違いなく盗まれたのです。泥棒は最初からその意志を持って来たものと見ていいでしょう。」
この文章と先程の文章はほぼ同じことが書かれています。違いはどちらがどちらに接近しているのか、ということだけです。つまり
盗まれた品物を表す2室のロードもしくは木星
VS
泥棒を表す7室のロード・ペレグリン惑星・水星のいずれか
この2者の内、泥棒を表す星側、7室のロード・ペレグリン惑星・水星のいずれかが
盗まれた品物を表す星側、2室のロード・木星のいずれかに
接近しているのなら、その意味するところ、泥棒は明らかに盗む気満々で入ってきた、となり
逆に2室のロード・木星側が、泥棒側の星に接近しているのなら、まるで差し上げるかのように持って行きやすい場所にポンと置いてあったので、盗む気は無かったが出来心で持って行ってしまった
となる訳です。
どっちがどっちに接近しているかで、意味合いは大分違ってくるわけです。
では本チャートのように、逆行木星が順行水星とオポジションを形成していく、両星相接近アスペクトの場合はどうなるのか(笑)
笑い事じゃないんですが。
やはりこの辺の解釈はホラリーの味と言いますか、個々の占星術師の経験や腕に委ねられる部分なのかもしれません。
私は多分、本件の犯人は新たな住人に対し、多少の悪意はあって入ってきたものと考えます。
しかし金目の物を盗ろうとした訳ではなく、何か重量的に軽くて片手で持ち運べる箱一つくらい持って行って困らせてやりたかった、この家に引っ越してきたことを後悔させてやりたかった、そんなつもりで中身もよく見ずに持って行ったのが「お人形さんを入れた箱」だったのではないかと、想像しました。
ん~~
ご質問者から伺ったお話では、お引越しに関し色々すっきりいかない部分もあったそうですので…
複雑な様相が徐々に見えてきます。
次回に続きます。
アルカス