こんにちはアルカスですいつも大変お世話になっております。当記事へのご訪問、誠にありがとうございます。今回もどうぞよろしくお願い致します。
私のブログ記事は基本、月2本の契約となっておりまして、まそれ以上書いても問題は無いのですが、最低限のクオリティは保ちたいかなということで、月2本の投稿でやらさせていただいております。よくご訪問いただく皆さんの中には最近書いていないのでは?と仰る方もお見えになられますが、そういった事情でございます。勿論この記事は最終回まで月2回のペースで連載させていただくつもりですので、今後ともよろしくどうぞお願い致します。
1990年、新居へのお引っ越しの最中紛失した、とても大事にしていたお雛様人形二体とサイクリングユッコちゃんを入れた段ボール箱は一体どこに行ってしまったのか。お客様から承ったご質問にホラリー占星術はどこまで答えられるのか。私アルカスめが出させていただいたホラリーチャートを、師と仰ぐ17世紀イギリスの大占星術師ウィリアム・リリーが遺してくれた著書「クリスチャン・アストロロジー(以下CAと略します)」の内容と照らし合わせ、符合する暗示から案件の真相に迫ろうというこの企画。18回を迎え連載20回突破は確実な情勢ですが、ますます頑張りますので今回もよろしくお願い致します。
「引っ越し最中無くなったと思われるお人形さん達は、誰が何処へ持っていってしまったのでしょう」
2018.5.21 17:08
人形を持ち去った人物がどちら方面に逃げたかについての考察が続きます。
CA P347 10行目
「泥棒の象徴星が火のサインにあるなら、東に行ったのです。以下地のサイン=南、風のサイン=西、水のサイン=北、となります。月がどのアングルにあるかも見なさい。それは犯人を示しているからです。アングルになければ、月のディスポジターを探しなさい。それが彼が向かった先を示します。」
346ページにも同じようなことが書いてありましたが、CAの著者リリーは方角を占う際に、四半区分と黄道サインが受け持つ方角を重要視しています。
火のサインとは牡羊、獅子、射手の事です。この3サインは東方面を暗示します。
地のサインとは牡牛、乙女、山羊の事です。この3サインは南方面を暗示します。
風のサインとは双子、天秤、水瓶の事です。この3サインは西方面を暗示します。
水サインとは蟹、蠍、双魚の事です。この3サインは北方面を暗示します。
とまあこんな感じで4つのサインはそれぞれに受け持つ方角があり、泥棒の象徴星が何らかの黄道サインにあった場合、そのサインが属するグループから東西南北のいずれかが判別可能だと記している訳です。
本チャートでは犯人の象徴星として月と金星をピックアップしております。
・月は火のサイン獅子にあって「東方面」 ・金星は水のサイン蟹にあって「北方面」
とこのように方角が特定されました。
月がアングルにあるかどうかについても記していますが、アングルとはアングル・ハウスの事です。つまり1室、4室、7室、10室の事をこう呼びます。最近は室の事を「ハウス」と呼ぶのが一般的なようですね1ハウス4ハウスみたいに。私は室と習った古い世代ですので、ハウスと聞くと時代の変遷を感じます。そんな大げさでもないのかもですけど、今どきの主流と認め、合わせていこうかどうか迷う感はあります。
とにかく月はアングル・ハウスにあるなら「泥棒」の象徴となるようです。本チャートでは月はアングル・ハウスの一つ、10室に位置しておりますのでこの見方からも月が泥棒の象徴星になっていると見做されます。
それから私、「月がアングルになければ」の続きで、ついこの文章内容を簡単にディスポジターと略してしまう悪い癖があるのですが、CAの文章として正確には「月のハウスのロードを探しなさい」と書いてあります。
月のハウスのロードとは、ちょっとややこしいのですが、ハウスとは1ハウス2ハウスのハウスではなく、サインの事です。つまり月が位置するサインの事を「月のハウス」と言っており、ハウスのロードとはサインのルーラー、支配星を指す言葉です。
太字装飾を3か所もつい使ってしまって強調してしまいましたが、CAの中では1室、2室の室をハウスと呼ぶ場合もあれば、惑星の在サインの事をハウスと呼ぶ場合もあります。この辺の用語の混乱を避ける為に私などは一言で言える便利で簡単な言葉「ディスポジター」をつい使ってしまっています。ディスポジターも意味的には同じで、ある惑星が在するサインのルーラーを示す言葉です。
本チャートにおいて月の在サインは獅子、獅子のルーラーは太陽ですので、本チャートの月のハウスのロード、つまりディスポジターは太陽となります。
ま、月はアングルにありますので、太陽は犯人の星としては使われないのですが、考え方としてはこうですよ、というお話でございます。
次参りましょう。続く文章です。
CA P347 14行目
「7室のロードがあるサインを見ましょう。それが牡羊でしたら東です。牡牛でしたら東寄りの南です。残りもこのようです。」
7室のロード=7室のカスプがあるサインの支配星が、牡羊にあるなら東、牡牛にあったら東寄りの南、南南東といったところでしょうか。そして残りのサインもこれに準じますと、流されてしまいましたが(笑)私めが僭越ながら残りのサインの方角を補筆させていただきます。
双子は西南西、蟹は北、獅子は東北東、乙女は南南西、天秤は西、蠍は北北東、射手は東南東、山羊は南、水瓶は西北西、双魚は北北西、となります。
ムーバブルサインがまっすぐ東西南北を押さえ、フィクスド及びコモンサインがどちらかに偏り気味の東西南北方面である事がお分かりいただけると思います。
本チャートにおける7室のロードは金星です。金星は蟹サインにありますので、蟹=真北、となり北方面に犯人は逃げた可能性がある、と教えてくれています。
月は獅子サインにあり、東方面と前述しましたが、獅子自体は東北東、若干北寄りの東となりますので、東北東方面に逃げた可能性も考えられる、となります。
もうちょっと参りましょう。今度は泥棒が何処に逃げたか、から盗まれた物はどこにあるか、の話に移っていきます。
CA P347 16行目
「泥棒の家とそのしるしや特徴:失った品物がどんな家のどんな場所に保管されてるか知りたいのなら、まず盗人の象徴星があるサインを見なさい。象徴星があるハウスも見なさい。無くし物が町のどこにあるかを語ってくれますので。」
えっとですね、私「象徴星があるハウス」とさらっと書いてしまいましたが、原文では「in what part of heaven he is」と書いてあるんですね。彼がいる天の部分はどこでしょう、と直訳してしまいましたがハウスの事を指していると私は見ております。
リリーがCAの中でハウス、室について語っているP47からP48にかけてを訳します。
第6章 天の12のハウス。占星術でのいくつかの呼び名
「天球は地平線と子午線により4つに等分割されます。そして4つの象限となります。そして前述の子午線と地平線によって分けられた枠の始点より描かれる1つの象限はさらに3つに分割されます。これにより全天は12に等分されるのです。占星術師たちはこれをハウスとかマンションとか呼び、東からがその始まりとなります」
天を12分割して出来るハウスは、天の部分はどこかという問いが意味的にハウスの事を言っているのではないかと、私は取りましたが、いかがでしょう。
CA P347 21行目
「盗まれた物がどこにあるのか、もしアセンダントにあるなら町の東方向でしょう。7室にあるなら西でしょう。4室なら北、10室なら南です。アングルの中間にあるんなら、たとえば南西とか北西とかという感じでアレンジします。」
ハウスの話が出てきました。次回に続きます。
アルカス