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2021-02-01 02:47 アルカス先生のブログ~恋愛・結婚ホラリー占星術:基礎編その12
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こんにちはアルカスでございます。いつも大変お世話になっております。今回も当ブログへのご訪問、誠にありがとうございます。 どうぞよろしくお願い致します。いやー寒いですね。皆様方におかれましてはくれぐれもお身体大事になさってください。

 

 

「携帯なくしました。どこにあるんでしょうか」

「気になってる男性はフリーですか。それとも彼女がいますか」

「会社勤めしているが、最近別の会社の面接を受けたら来てほしいと言われた。行くべきか断るべきか」

「遺産問題で話し合いが付かず、弟が弁護士を立ててきた。自分はどうすべきか」

「最近どうも体調が悪いんだが、ひょっとしてアレ?」

これら、ご質問者の当面の具体的な問題に答える、占星術の技法。それが

ホラリー占星術

です。

 占い師はお客様からの質問を受け、質問の内容を理解した瞬間の星の配置で吉凶成否、事の進み具合等を読んでいきます。ご質問は他の占い師に聞いていない、相談していない、これが正真正銘最初の質問である必要があるようです。

 あの霊感の先生に聞いた。このタロットの先生にも聞いた。ホラリー占星術?何それ?よく分からんけど、ちょっとこっちのホラなんとかの人にも聞いてみよう。

このノリはちょっと難儀かもしれません。

 一番最初にホラリー占星術の方で承らせていただかないと、どうも星がすねるようです。

 

 本連載は、お客様のご相談内容で最も多い恋愛・結婚問題を、ホラリー占星術ではどう読んでいくのか。

17世紀イギリスの天才占星術師ウィリアム・リリーが著した古典占星術の教科書「クリスチャン・アストロロジー(Christian astrology, 以下CAと略します)」ホラリー占星術の項に書かれた内容をボチボチ訳していきながら、実践に役立つ知識を皆様と共有できたらと思い、続けております。

 と言いつつ、他にも書きたい事があって、そのせいで中々本論の方がえっちらおっちらで申し訳ありません。

ゆっくりやっていきたいと思っていますので、お付き合いよろしくお願い致します。

 

 CAは2015年5月に邦訳版が太玄社より出ました。田中紀久子・要一郎両先生の翻訳による「クリスチャン・アストロロジー 第3書」です。第3書は出生図、つまりネイタルチャートの作り方と解読が記されています。

続いて2018年10月に続編「クリスチャン・アストロロジー 第1書&第2書」が出版されました。こちらの方は、天文暦の見方からチャートの立て方、12ハウスの意味、7惑星の意味、12サインの意味と進み、アスペクト、ディグニティなどの説明の後、ホラリー占星術の読み方、1室から12室まで各ハウスが司る事柄に沿った、具体的な解読法が記されています。

日本に生まれ育った古典占星術のファン及び研究者、あるいは名前は知っていて興味はあったが洋書を注文するまでには至らなかった方々にとって、CAの邦訳版が出るなどと本当に夢のようなお話が実現してしまったわけです。この難行を見事成し得た田中両先生のご尽力に感謝しつつ、多くの人たちがこの本を手に取ったと思います。私もその一人です。

 この邦訳書で初めて本格的な古典占星術に接した方々にとっては、いろいろ驚いたと言うか面食らったと言うか、一読だけでは馴染みづらいものを感じたと思います。

現在の日本で出ている、もしくは以前出ていた西洋占星術の本とはだいぶ違いますよね。何と言いますか、金星が乙女座にある人はこんな人~こんな恋愛傾向がありま~す、みたいな記述が皆無です。

 

1995年、私が初めてレグルス版CAに目を通した時、惑星には強弱がある、強化されていたり、弱化されていたりがあり、それは惑星自身の移動スピードが速いか遅いか、順行なのか逆行しているのか、どの黄道サインに入っているか、どのハウスに入っているか、どの惑星とアスペクトしているか、どの恒星とコンジャンクションしているか、太陽の傍にあるかないか、を全てポイント制で足し引きをしていき、最終的にプラスになれば強化されている、マイナスで終われば弱化している、という、惑星の状態を徹底的に、微に入り細に入り見つめ、点数化していく中で個々の惑星が使えるか使えないかを冷徹に判断する、それが古典占星術というものなのだと知り、非常に驚きました。驚愕しました。

同じ感想を持たれた方、少なからずいらっしゃると思います。

いや絶対、皆さんも驚かれたと思います。

だってそんな話は、今までいろいろな日本語の占星術本を読んできて、一度も目にしたことが無かったでしょう。少なくとも私は無かったですし。

 

 私の場合、特に惑星の移動に関しての、細かいポイント規定は驚きを通り越して、困惑の一言でした。そんなのいちいち確認する奴この世にいるのか?これが正直な、最初の感想でした。

・惑星はそれぞれに固有の平均速度を持っており、その速度よりも遅ければslowが宣言され-2ポイントの減点となり、速ければ+2の加点。

・惑星が逆行しているか、逆行前に一旦停止する現象「留(もしくは第1の留)」になっているのなら5ポイントのマイナス。順行しているのならば4ポイントプラスされる。

逆行ってそんなに悪いの?CAはプラスマイナス5段階評価制で最高がプラス5、最低は‐5です。

逆行は文句なく、惑星の状態的に最悪だとリリーは見做しているのです。

CA P298~302にかけてリリーは

「ホラリー占星術でより精度の高い回答を出す為の必要要綱」

と題し、箇条書きで計43の短い文章を並べています。その内容は私の目から見ますと、この証明・暗示をプラスもしくはマイナスポイントにした理由と更なる説明が書かれている、ように見えます。

 ここに逆行について書かれている項が3つあります。

13. 逆行、もしくは逆行に入る前の留である惑星が、質問の象徴星である場合、質問内容に不利に働きます。
反対もしくは対立、軋轢を生み出します。

17. もし何らかの象徴星である吉星(金星か木星の事)が、

・ケーデントハウス在・フォールかデトリメントサインにある・アセンダントにアスペクトしていない・逆行 

のいずれかであっておまけにリセプションもなしなら、彼らは「損なわれている」と見なされ、ほぼ何も起きないでしょう。

36.  どんな質問においても、凶星(火星か土星の事)があなたの象徴星にアスペクトを作っており、この2つの星の状態がペレグリン(エッセンシャル・ディグニティを全く持たない惑星の事)・逆行・ケーデントハウス在もしくは惑星固有の性質と正反対の性質を持つサイン在(例えばhot & dryである火のサインに、cold & wet or moistな金星がある、みたいな感じ)

等々の特徴を持つなら、惑星の性質に沿った損害を被る不安があることを留めておきなさい。

 

ホラリー占星術では、逆行惑星が質問者、もしくは質問事項の象徴星になっているのなら、だいぶ厳しい。

質問者の象徴星、もしくは質問事項の象徴星が金星か木星で、逆行していて他星とのリセプションが無いのなら、どうにもならない。

質問者の象徴星が凶星とアスペクトし、両方逆行しているのなら、損害を被ります。

 

以上、逆行しているだけで、ホラリーはもう駄目っぽい雰囲気です。

リリー先生の説明によると。

 

 

私、この本を読んでから、その頃埼玉に住んでいましたので、ある先生の講座を2度ほど東京に受けに行きました。

「惑星にはエッセンシャル・ディグニティが必要なのでしょうか」

講座に参加されていたある方が、先生にナイスな質問をしました。

エッセンシャル・ディグニティとは惑星が特定の黄道サインに、また特定の黄道サインの一部度数帯にあれば、場所に応じてその能力が強化されるという考えです。

金星を例に説明します。

金星は自身の支配サイン天秤もしくは牡牛にある時、「House(ハウス)」のディグニティを持つとされ、最大級に強化され、+5ポイントが与えられます。

金星は双魚サインにある時、「Exaltation(イグザルテーション)」と呼ばれるディグニティを持つとされ、Houseに次ぐ評価をされて、+4ポイントが与えられます。

金星は昼のチャートで牡牛・山羊・乙女サインのいずれかにある時、「Triplicity(トリプリシティ)」のディグニティを持つと認められ、そこそこ強化されていると見做され、+3ポイントが与えられます。

 金星は12星座のどこかに必ず「Term(ターム)」ディグニティのエリアがあり、幸運にもそこに入っていたら、まあまあ強化されているとされ、+2ポイントが与えられます。

金星は、牡羊サインの後半、蟹サインの前半、乙女サインの中頃、蠍サインの後半、水瓶サインの前半に「Face(フェイス)」ディグニティのエリアがあり、ここにあれば、まあこんなディグニティでも無いよりマシとされ、+1ポイントが与えられます。

 

 先生は何を当たり前のことを聞いてくるのだと言わんばかりの、鳩が豆鉄砲食ったような顔でこう答えました。

「エッセンシャル・ディグニティを持たない惑星は、ほぼ機能しない。使えない」

と。

 

…22年くらいたった今でも、この言葉が私の耳に残っているということは、結構突き刺さるものがあったということなのでしょう。確かにホラリーにおいては、アスペクトはあってもディグニティの無い星が質問者の願いを叶えられない例は、実践で多く見てきましたので、これは素直に納得できます。

 

ではネイタルの場合はどうでしょう。私は7惑星が全てペレグリン、つまりエッセンシャル・ディグニティを持たない、どころか二つフォール、もう二つデトリメントというネイタルチャートの持ち主を知っています。

知っていますと言うか、私の常連のお客様のご主人様です。

直接お会いしたことはないのですが、お客様を通して人となりは伺っています。

具体的には40代後半の方で、堅い会社にお勤めで、安定した生活を送っていらっしゃいます。ウィークデーはお仕事で、土日は野球チームに入っていたり、ゴルフに行っていたり、とにかくあちこちに知り合いや友人がいて、土日はその人達からの連絡で埋まってしまうそうです。

存在感はかなり薄い方なのだそうですが、臆することなく人の輪の中にすんなり入っていく能力に長けていて、あまり一人でいるのを見た事が無い、と仰っていました。彼は常に友人や同僚、趣味関係の仲間が傍にいる人だ、と。

お父様を小さい頃亡くされて、ご長男なので自然としっかりしてきたのかも、とも。

ネイタルはエッセンシャル・ディグニティも勿論大きな要素ですが、他にも影響するポイントが多くあるのではないかと思います。

 

 因みに、エッセンシャル・ディグニティを持つ惑星が逆行していたら、それはどう判断すべきなのでしょうか。

アル・バッターニという、9世紀から10世紀にかけシリアで活動した著名な天文学者、数学者であり占星術師がいます。

彼は占星術の本を書く際、bethemというペンネームを使っていたらしいのですが、100の考慮(100 aphorisms) というプトレマイオスの百カ条的なものが現代まで伝わっています。

バッターニはこの件についてこのように記しています。

16. ハウスもしくはイグザルテーションにある惑星が逆行しているのなら、それは自宅で病に臥せっている人のよう。

だそうです。まあ解釈は読み手に任せる、という感じでしょうか。

その他にも

17. 自身のハウスにあって、コンバストされている惑星。仕えている王によって監禁されている人のよう。

とか

18. 自身のディグニティを持ち、ケーデントハウスにある惑星。恐怖と苛立ちを隠せない人のよう。

などちょっと面白いですので、ご一読をお勧めします。

 

 

それでは本テーマの方に移ります。

前回、CA P304  1行目~2行目、項番3まで訳しました。

今回は4を見ていきたいと思います。

 

【結婚、出来そうですか、出来ませんか】

P304  3行目より

4. もし1室のロードもしくは月が7室のロードに接近アスペクトもしくは7室にあるのならば、質問者は自身の奮闘努力により目的を達成するでしょう。

 

占いの現場でも恋愛のご質問で、1室のロードつまりASCがあるサインの支配星が7室にあるチャートをよくいただきます。

正直非常に悩みます。

彼はあなたという人物を受け入れていますよ=好きですよ、という意味なのか、

彼に受け入れてもらえるよう、更に努力しなさい、という意味なのか。

 

月か1室の支配星が、7室の支配星に接近のセクスタイルかトライン・アスペクトしているのならば、あなたの方から積極的にアピールしないといけませんよ、という証明である事は今まで何度も出てきている証明ですので、これは分かります。

問題は1室の支配星が7室のカスプサインにある場合なんですよね。しかもお客様のお話を伺うと大分厳しい状況であったりするんですよね…

1室の支配星は、7室の支配サインにあると当然デトリメントになるのですね。

デトリメントとは何かと申しますと、惑星は自身の支配サインと向かい合っているサインに入ると、自動的にデトリメントが宣言され、-5ポイントの減となります。

具体的に申しますと、太陽は支配サイン獅子の対極にあるサイン水瓶にありますと、太陽の力が弱まると考え、detriment(損失、不利益の意)と見做されるわけです。

月は支配サイン蟹の対極にある山羊サインにありますと、月の力が失われると考え、デトリメントになります。

水星は支配サイン乙女双子の対極にある射手及び双魚サインにあると

金星は支配サイン天秤牡牛の対極にある牡羊蠍サインにあると

火星は支配サイン牡羊蠍の対極にある天秤牡牛サインにあると

木星は支配サイン射手双魚の対極にある双子乙女サインにあると

土星は支配サイン山羊水瓶の対極にある蟹獅子サインにあると

それぞれ著しく衰弱すると見做され、デトリメントが宣言されます。

 

ま、水瓶サインは季節的に真冬のサインですので、ここに太陽が来ても地上を暖めることなど出来ませんし、夏のように光り輝く事も出来ません。そういう意味で太陽が弱まるサインというイメージはしやすいです。

他の惑星も対極するサインにあると、惑星固有の持ち味とかセールスポイントが出せない、というかそういったものは端から必要とされない世界に置かれ、委縮してしまう、そんな雰囲気になります。

 

ですので1室のロード・支配星が7室にあってデトリメントになっているのなら、私はご質問者がお相手との関係をどうしたらいいのか分からない、どう動けばいいのか皆目見当もつかない、という意味に取った方がよほど自然な感じがするのです。

リリーの証明では、ま君の努力次第だと、頑張れば受け入れられると、いうポジティブな暗示のようではあるのですが、私はホラリーにおいて何か事を成す為には、1室のロードがデトリメントであってはいかんような気が、するんですが…

 

 

 

今回も駄文にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

次回も宜しくお願い致します。

 

アルカス