こんにちはアルカスでございます。いつも大変お世話になっております。今回も当ブログへのご訪問、誠にありがとうございます。 今回もどうぞよろしくお願い致します。
このブログはホラリー占星術について、お話しさせていただいているブログです。
ホラリー占星術とは何でしょう。
それは西洋占星術。7惑星、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星が、12星座、おひつじ座とかかに座とかうお座とか、どの星座にあって、状態はどんなもんか、から色々読み解こうとする占術ですね。
この占いの1ジャンルにあたるのが
ホラリー占星術
です。
具体的にはどういう占いかと言いますと
「彼は私と結婚する気がありますか」
「知り合いに貸したお金は年内に返してもらえそうですか」
「娘の結婚相手はいつになったらしっかりするのか」
「飼っている犬が病気だが、いつくらいまで生きていられるだろうか」
「無くした車の鍵を見つける事が出来ますか」
これら日常で起こってくる諸問題に対し、当事者が占いに聞いてみたいという気が起こったのであれば、
占い師に質問した日時と場所の星の配置図、これをホラリー・チャートもしくはチャートと呼ぶんですけれども、これより答える、という占術が ホラリー占星術です。
大抵の占い師は電話で受け付けます。電話でご相談内容を伺って、占い師が質問内容を理解した瞬間の星の配置図で占います。場所は占い師がいる場所です。
対面鑑定ももちろん大歓迎です。是非ご予約をお待ちしております。つい私の話になってしまいましたが(笑)
時々、占星術を知っていて、自分でチャートを立てて持ってこられるお客様もいらっしゃいます。
これもありだと思います。
お客様の様々な悩みや心配事に答える、まさに占いの王道ですね、質問時間の星の配置より答える占星術がホラリーです。
大体どんなご質問でも、承ろうと、私自身は思っています。
大きな手術をしなくてはならないのだが、どこの病院にすべきか、とか、自身が被告となっている裁判の判決に関してとか、私にとってはよく伺うご質問で珍しくはないです。
驚いたのは今から15年くらい前に若い女性のお客様から
「同棲相手が家の金持って姿をくらましたのだが、何としても見つけたい。○○○か×××のどちらに頼むべきか」
という(笑)ご質問をいただきまして
これは困りましたね。うーんこちらの方が良いようです~とか言い辛いネームが2つ出てきましたので、まあ、彼氏はこっち方面に逃げたみたいですよ、とか言って誤魔化した覚えがあります。
このブログはホラリーで承る、様々なご質問の中でも、最もよく提出されるジャンル「恋愛」と「結婚」について、ホラリー占星術で具体的にどう観るべきか、17世紀英国の天才占星術師ウィリアム・リリー(William Lilly 1602-81)が遺してくれた、ホラリー&ネイタル占星術の教科書「クリスチャン・アストロロジー(Christian astrology, 以下CAと略します)」49章結婚の項、P302~319に書かれている文章を訳していきながら、色々私の思う所も織り交ぜつつ、お話していけたらと思っております。
あの~その前にですね。水星について、ちょっと書きたいなと思って、色々準備していたんですけれども、エラく長くなりそうなんで、本編は次回にします。今回はちょっと前置きと申しますか、予告編くらいの感じで書かせていただきます。
占星術で使用される7惑星は、位置により強弱が付きます。
強化される、と見做される特定のハウス(私は古い人間ですので室と呼んでおります)やサインに入ると、その星は強化され、
弱化する、と見做される特定のハウスやサインに入ると、その星は弱化します。
水星は射手および双魚サイン、この2つの木星支配サインにあると、デトリメント、双魚ならば+フォールの弱化証明が付き、水星は著しく衰弱します。
6室、8室、12室という凶意強いハウスにあってもまた弱化します。
逆行しつつある、もしくはしている水星も弱化していると見做されます。
太陽にコンジャンクション接近する、もしくはされるコンバストでも相当弱化します。
私の占星術師としてのパフォーミング・ネーム「アルカス」は、マーキュリー、水星の別称です。私のネイタル水星は双魚29度にあり、エッセンシャル的に強いか弱いかと問われると、物陰に隠れたくなるくらい弱いです。
水星は双魚サインにあって、デトリメント&フォールを食らっており、ほぼ半死状態です。
しかも8室にあり、コンバストされており、とアクシデンタル・ディグニティ的にも、ICUに入ってるくらい重体です。
ええ、エッセンシャル・アクシデンタル組み合わせると、お前はもう死んでいる状態です。
こんな水星を持つ人の事を、リリー先生はCA77~78ページでこのように分析しています。
「厄介な知性。一種の狂人。彼の舌とペンは全ての人に喧嘩を売ります。一円も稼ぐことなく時間を平気で無駄にし、意味の無いおしゃべりに興じ、議論に勝とうとすることに終始する。大いなる嘘つき。自慢屋。おしゃべり。何でも首を突っ込みたがる。虚言癖。噂話をする人。邪悪な術、たとえば黒魔術やそのような神に反する知識に傾倒する。何でも信じる。馬鹿。間抜け。クズ…」
いや、本当に、遠慮なく書き殴っていただきありがとうございます。
私の可愛い水星は、私に最悪と最低しか、もたらさないようです(笑)
私、この文章を初めて読んだ時、やっぱりショックでした。こんなもん信じねえ!と怒りに任せて焼き捨てる、前に、高い本でしたし、ちょっと冷静になって、考えました。
何か人に話したり、書いたりする時には、多少謙虚であるべきかなと、自身を省みました。確かに何か見聞きした時に、勝手に思い込んで膨らませて、人に話して、後から調べたら全然違ってました、みたいな事が、若い頃からよくあったからです。
その事で私がアホだと思われるのはしょうがないとしても、私の話を聞いたり読んだりしてくれる方に、少なくともそのネタの出どころは確かか、どの本の何ページにそう書いてあったか、どのwebサイトを読んだかを確認し明記して情報を出すべきだろうと、反省しました。また自分個人の考え、発想、妄想から出た意見ならば、やはりきちんとそう言うべきだし、文章ならば書いておく必要がある、とも思いました。
本ブログも書くのに、この程度のものでもだいぶ時間が掛かっています。一応どこの誰さんの本に書いてある意見かは、著者、本のタイトルとページを記しているつもりですし、もし書かれていなくても、聞かれれば答えられます。上記の水星強化弱化証明についてはCAに載っていますし、CAに影響を受けた、世界中無数にあるwebサイトに載っている話ですので、ま古典派の常識的知識として載せています。
あと、書いた文章を何度も読み直すようになりました。自分なりに、分かりやすく、細かく、しつこく説明させていただこうと、思っております。書いてアップしてからも、読み直して、ちょっとここ分かりにくいなとか、ウザいなとか、思った部分は書き直しています。アップして1週間くらい、文が落ち着いてませんが許してください。
いやしかしですね。いくら弱いとはいえ、こんな罵倒する人も珍しいですよ(笑)
例えばウィリアム・リリーと同時代のロンドンに、やはり有名な占星術師だったジョン・ガッドブリー(John Gadbury 1628-1704)、というリリーより26歳年下の人物がいました。彼は1658年に「The doctrine of nativities(ネイタル占星術の教義)」というネイタルの教科書的内容の本を出しています。この本の81ページにこんな事を書いています。
「水星が木星のハウスにあるのなら(つまり射手サインか双魚サインにあるのなら)、そしてその人が昼生まれで、(アクシデンタル的に)強められているのならば、王の傍にいるでしょう。そしてその業務をよく取り仕切るでしょう。判断は適切で賢明です。夜生まれならば、同上です。しかしそれほどの権限はないようです。」
この文章は現在、古典占星術界のトップを独走するベンジャミン・ダイクス氏翻訳による「Works of Sahl and Masha’allah」P370にある、マ・シャア・ラー(Masha’allah 740-815)の説明に似ています。おそらくガッドブリーはマ・シャア・ラーの意見を取り入れたという事なのだろうと思います。マ・シャア・ラーの方は、王から公共関連の職務もしくは権限を委託される、といった文章が付け加えられています。
いずれにしても、悪く書いてはいないんですよね。
公務員やるのが無難だよ、と暗に言っているのかもしれませんけど。
ガッドブリーは結構リリーとガチガチにぶつかる人で、ライバル的な関係でした。2人の間で議論の応酬も度々行われました。リリーはガッドブリーの著書をあまり認めなかったようですが、私はこの人の本は結構好きですね面白いと思います。ヘンリー・コーリーの著書と同じくらい好きです。是非機会がありましたら、ご一読をお勧めします。
更に1644年生まれ、ガッドブリーよりも16歳年下の、この人も1688年の名誉革命を的中させ、一躍人気占星術師にのし上がったり、「ガリバー旅行記」の作者として有名なジョナサン・スウィフトと一悶着あったりと、数奇な運命を辿ったイギリスの占星術師ジョン・パートリッジ(John partridge 1644-1714)。彼の本、というか19世紀の出版社が小冊子や著書の第1章をまとめたものではないかと思われる「The spirit of Partridge」(Ballantrae reprint)が手元にあります。
この本のP200~201に水星が射手サインにある場合、双魚サインにある場合、が書かれています。で、最初に外見の特徴などが書いてあるのですが、ここは外させていただいて、性格や性質の部分のみご覧いただきます。
「水星が射手サインにあるのなら、性格は情熱的だがすぐ鎮まる。デトリメントなので何かあると行動が軽率過ぎる嫌い。落ち着いている時は善い行いを好む。偶に最後までやり切る。」
「水星が双魚サインにあるのなら、性格は陰気で不平不満が多い人。けれど女は好き。酒に溺れる。飲酒の度が過ぎると、自分自身が最大の敵となる。」
だそうです。
水星が弱まるサインにあるが故に良い事は書き辛いが、問題点を記して注意喚起しているように読めます。確かにお酒は好きですので、気を付けたいと思います(笑)
余談になりました。
それで水星が司ると言われる個人の知性とか知恵とか理解力とか、言語能力的なものは、水星のディグニティもしくはデビリティに影響されるコンディションによって本当に「差」が表れてくるのだろうか、あるいは何某かの「理由」になるのだろうか、という疑問を大雑把でも良いので調べたくて、次回調査結果を出させていただきます。暫くお待ちください。
前回その17ではCA P304 30行目からの、リリーが記している結婚成就5項目の内5項目のトランスレーションまでご紹介しました。本編の進み具合があまりにもチンタラすぎて本当にすみません。ほぼ1回に付き1文しか進んでいません。本当に申し訳ないです。今回は35行目からです。
「あるいは象徴星間にリセプションがある。より動きの遅い惑星によるコレクションがある、象徴星間にディグニティ交換がある。」
ここまでP304の一番下に書かれている文章です。
リセプションもしくはレセプション(Reception)とは何でしょう。
日本を代表する古典占星術の研究および実践家Kuni. Kawachiこと河内邦利氏の著書「西洋占星術 星の階梯Ⅱ」P118
第6章 リセプション(Reception)の文章をご覧いただきます。
「レシーブする惑星:金星が蟹のサインの16度を通過中だとする。そこでは月がサインのロードとして金星をレシーブし、木星がイグザルテーションで金星をレシーブする。火星はトリプリシティで、水星はタームとフェイスの2カ所で金星をレシーブする。」
レシーブって何ですかね?ネットでググりましょう。
レシーブ【receive】
1 テニス・卓球などで、相手のサーブしたボールを打ち返すこと。「強烈なサーブをレシーブする」「レシーブエース」
2 バレーボールで、相手のサーブやアタックを受けること。
3 アメリカンフットボールで、レシーバーがボールを捕球すること。
そうですね。私のような50代のおっさんにとっては、2のバレーボールで相手のサーブ、アタックを受ける、レシーブする、というのが最もピンとくると言うか、イメージしやすいですよね。レシーブって言葉を聞くと。
アメフトでボールをキャッチするのをレシーブって言うんですね。そうなんだ。
レシーブって受ける、とか受け止める、受理するていう意味がまずあります。
そして訪問客を迎え入れる、グループの入会希望者を受け入れる、て意味もあるんです。
ですので上記のKuni先生の意味合いとしては、蟹座に入ってきた金星という客を、まず蟹家の主人である月が迎え入れ、続いてその妻である木星が迎え入れ、執事である火星が迎え入れ、最後に子供たちである水星が迎え入れると、ま、こんなイメージなんですよ。
月は蟹サインのルーラーとして
木星は蟹サインのイグザルテーションとして
火星は蟹サインのトリプリシティとして
水星は蟹サイン16度のターム&フェイスとして
金星を迎え入れるんです。これをレシーブするって言うんです。
月や木星や火星や水星は、訪問客・金星を迎え入れる=レシーブする、って言うんです。
大体こんな感じです。
惑星は旅人です。12の国、12の土地、12の家を巡ります。位置するサインにおいて、その家、その土地を仕切る他の惑星たちに「迎え入れられて」「レシーブされて」います
旅人・金星は蟹家の住人たちに「レシーブされる」側です。
しかも「喜んで」「歓待」してくれます。迎え入れてくれます。これがレシーブです。
そして、蟹家の主人・月が、蟹サインに滞在中の金星に、接近のメジャー・アスペクトもしくは合を形成していくのなら、これを「リセプション」と言います。
蟹家の主人が、蟹家に滞在している惑星に、接近のアスペクトを形成していくのなら、これをリセプションて言うんです。
願いはかなう、強い暗示です。
次回、もうちょっとリセプションをやります。
今回もお読みいただきありがとうございました。
アルカス