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2022-08-07 15:30 アルカス先生のブログ~恋愛・結婚ホラリー占星術:基礎編その29
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こんにちはアルカスです。いつも大変お世話になっております。今回も当ブログへのご訪問、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します。

 私アルカスは電話占い会社アクシアに所属する西洋占星術師です。西洋占星術師とは西洋占星術を用いてお客様のご質問に答える占い師を指す言葉です。西洋占星術とは古代の天動説を基礎とし、地球を宇宙の中心と捉え、地球の周辺を巡る7つの惑星、月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星の位置が、地球や地球に棲む生きとし生けるものに何らかの影響を与えるとする考え方から成り立っている占術です。

西洋占星術は大まかには4つのジャンルに分かれます。

1. ネイタル占星術(Natal astrology)

2.イレクショナル占星術(Electional astrology)

3.ホラリー占星術(Horary astrology)

4.マンデン占星術(Mundane astrology)

以上です。この内、4の国家の未来を読み解こうとするマンデン占星術については、私は全く知識がありません。

どれくらいないかと言うと

「双子座に天王星が入ったら、アメリカは大戦争に突入する」

…これくらいの戯言しか知りません。今まではそうだったらしいですが、これからもそうなるかは私ごときが知る術もありません。

2のイレクショナル占星術は会社の創業や設立、お店のオープン、結婚式の日取り、手術の日にち、美容院に行く日など、事の軽重を問わずいつにしたら、何年の何月何日何時にスタートさせたら、その後の未来に星のマジックが掛かり、繁栄、発展、健康、富裕がもたらされるか、を調べる占星術です。

この占星術につきましては、前回その28でジョン・ディーとエリザベス1世の例題を挙げさせていただいています。良かったらご覧になってください。

 

1のネイタル占星術は、この4ジャンル中最も知られている、個人の生年月日時と生まれた場所の緯度経度からその人の持って生まれた性格、体質、特徴、好悪、将来の様々な方面、例えば金とかパートナーとか仕事とかの見通しについて語る、まあ占星術と聞くと大体の人が思い浮かべる感じの占いの総称です。

しかし占星術の中で最も難しいとも言われています。

今回はこのネイタル占星術についてちょっとだけ、お話しさせていただきたいと思います。

 

本ブログのメインテーマは、3のホラリー占星術です。ホラリー占星術とはお客様から承った様々な質問

・最近気になる人が出来たが、彼は私の事をどう思っていますか

・奥さんが猫を飼いたがっているが、自分は猫アレルギーの気がある。飼っても大丈夫だろうか

・生活保護の申請は通りそうか

・介護施設職員募集の面接を通ったが、やっていけそうか。人の出入りが多そうなのだが

これらの日常ありがちな諸問題に答える占星術です。

このホラリー占星術の手法を本ブログでは、1647年にイギリスで出版された「クリスチャン・アストロロジー(Christian astrology, 以下CAと略します)」という古典占星術の教科書から学んでいます。

全832ページに及ぶこの大書を物したのはウィリアム・リリー(William Lilly 1602年5月01日-1681年6月9日 ユリウス暦)です。17世紀イギリスに突如現れた天才占星術師であり、イングランド内戦ではチャールズ1世含む王党派と議会派双方からの相談を受け、内戦後護国卿となったオリバー・クロムウェル(Oliver Cromwell 1599年4月25日 – 1658年9月3日)の娘婿ジョン・クレイポール(John Claypole 1625年8月21日- 1688年6月26日)の相談役を務めるなど、共和国政権のアドバイザーの一人でもあった人物です。

 まずこの大占星術師のネイタルチャートから見ていただきます。

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 ウィリアム・リリーのネイタルチャートです。本チャートは、私の手元にあるCAのレグルス版とアストロロジークラシックス版、アスケラ版に載っている事を確認しています。これはジョン・ガッドブリー(※John Gadbury 以前はこの人の名前をガドブリーと記していましたが、改めてYouTubeや音声読み上げソフト音読さん等で聞き比べたところ、ガッドブリーと言っているように聞こえますので、今後はガッドブリーの表記にします)がレクティファイして作成したものだそうです。

本ブログではよく引用させていただいてる、鏡リュウジ先生翻訳の「ホラリー占星術」の著書としてもお馴染みアンソニー・ルイス(Anthony Louis)先生のブログに、この件について書かれている記事があります。

2020年の12月にアップされた「William Lilly’s “True” Birth Chart(リリーの「真実の」バースチャート)」です。

「17世紀の有名な占星術師ウィリアム・リリーの真のネイタルチャートについては、これまでも多くの文献で論争がなされてきました。リリーの出生図として広く受け入れられているのは、ガッドブリーが1662年にロンドンで出版した『Collectio Genitorum』に掲載されたもので、複数のプライマリー・ディレクションによって検証されているようです。」

アンソニー先生はこのように述べています。リリーのネイタルチャートとして現在も用いられているのは、ジョン・ガッドブリーが調べたデータ、ユリウス暦1602年5月1日2時08分、グレゴリオ暦1602年5月11日2時08分  52.38N  1.20wであるという事ですね。 

リリーの誕生データにつきましては、4分ほどの差ではありますが、新たなデータ発見のお話をアンソニー先生がこのブログでされておりますので、興味のある方は読んでみてください。

 

で、ジョン・ガッドブリーにつきまして、ちょっとだけ説明します。彼はリリーと同じ時代に生きたイギリスの占星術師です。リリーより26歳年下です。グレゴリオ暦1628年1月11日、ユリウス暦1627年12月31日、時間は2:26に生まれたそうです。

以下が彼のチャートです。

 John Gadbury

ジョン・ガッドブリーのネイタルチャートです。リリーとは友人だったと言われています。特にリリーは26歳も下で、自分と同じ農家の出で、貧乏しながら占星術を学ぶガッドブリーを可愛がったようです。

しかし段々二人の雰囲気は怪しくなってきました。ガッドブリーが結構根に持つタイプで不安定で衝動的、何か気に障ったら言わずにはいられない性分が災いしたのかもしれません。

1673年、2人の間の大トラブルとして今も語られている「蠍座事件」はこの年が始まりでした。

ピーター・ストッキンガー(Peter Stockinger)スー・ウォード(Sue ward)の共著 「William Lilly: Magician, Astrologer and Adept」のP261 第6章 結末  スコーピオニスト1673-1677、の項には、その発端となる出来事が書かれています。

1673年のアングリカス(Anglicus)の中で、リリーがその年の春分図に言及した短いコメントに刺激され、ガッドブリーは行動を開始したようです。

リリーが書いたそのコメントとは

このチャートで上昇するサインは蠍である。このサインは、古今東西の占星術の実践者たちによって、出生時のネイティブの振る舞いに関係するにせよ、ホラリーチャートにおける上昇サインにせよ、レボリューションにせよ、害悪をもたらすというスティグマ(汚名)を与えられている。傲慢、野心的、恩知らず、大自慢、嘘つき、淫乱、偽証、あらゆる悪と淫乱を好み、復讐に燃え、黄道12サインの中で最悪のサインである。」 

ネイタルであろうが、ホラリーであろうが、ソーラーリターンであろうが、アセンダントが蠍サインになっていたら、もうそいつは超最悪なんだ―、と言い切ってしまったリリー先生。蠍8度上昇のネイタルチャートを持つガッドブリーを「最悪な奴」と罵ってしまったも同然で、2年後詳細かつ激烈な反論をガッドブリーから受けます。

1675年「Obsequium Rationabile, Or, a Reasonable Service Performed for the Celestial Sign Scorpio in XX Remarkable Genitures of That Glorious But Stigmatized Horoscope: Against the Malitious and False Attempts of That Grand Imposter, Mr. William Lilly」と題されたガッドブリーの著書は、落雷のような口調で彼と同じ仲間たち「蠍座アセンダント組」に語り掛ける文章から始まります。

「皆さん!皆さんは、どんな名前や称号の人であっても、分類されたり品位を与えられたりします。リリー氏によってそうされるのはあなたがたです。全世界で最も邪悪で下品で危険な人達であると。あなたがたは彼が、全ての人々に注意するよう促した嫌われもの達です。その理由は皆さんの全く無害で罪のないネイタルチャートのためにです。皆さんはすべて等しく(私と一緒に)蠍座アセンダントに対するリリー氏のひどい侮蔑に晒されています。それでも私はリリー氏が、特に私に対して、彼の悪意と嫉妬深さという名の投げ矢を放ったと信じる大きな理由があります」

この本は20人の著名なネイタル蠍アセンダントの皆さんを紹介しています。私Early english books online editionsの再発本を持っておりますので、ガッドブリーが怒りに任せて書き殴った「出世した」もしくは「立派な業績を残した」蠍アセンダントの有名人達をざざっと紹介します。

・英国王エドワード3世【1312年11月13日5時40分AM】蠍6度
・神聖ローマ皇帝フェルディナント1世【1503年3月10日9時50分PM=21時50分】蠍14.50度
・ミラノ公ガレアッツォ・マリーア・スフォルツァ【1444年1月14日15時15分PM】蠍21度
・ザクセン選帝侯モーリッツ【1521年3月21日9時34分PM=21時34分】蠍14.11度
・ポルトガル王セバスティアン1世【1554年1月19日13時46分PM=1月20日1時46分】蠍24.32度
・太陽王ルイ14世【1638年9月4日23時11分PM=9月5日11時11分】蠍14.45度(モリナスの「アストロロジア・ガルシア」参照)P84-85
・英国王チャールズ1世の長女メアリー・ヘンリエッタ・ステュアート【1631年11月4日5時45分PM=17時45分】蠍1.52度
・ロバート・ゲル【1594年2月19日 12時15分PM=2月20日0時15分)】蠍23度。博学で敬虔な教会者。
・ハイネリッヒ・ランツァウまたはランツォウ【1526年3月11日 10時31分PM=22時31分】蠍16.03度。ドイツの人文主義作家、政治家、多くの著書を残した占星術師。CA日本語版の参考図書一覧にRanzovius,Henricusの名と著書3冊が記されている。

・ポリツィアーノ【Angelus Politianus 1454年7月14日 ?時28分PM】蠍12.00度
・ジョン・チェキ【1514年6月16日5時17分PM=17時17分】蠍27度。イギリスの古典学者、政治家。ケンブリッジ大学でギリシャ語の初代レギウス教授を務めた当代きっての学者で、イギリスにおけるギリシャ語教育の復興に大きな役割を果たした。

・ニコラス・フィスク【1575年7月25日 1時47分PM=13時47分】蠍10度。医者であり数学者。占星術師。ガッドブリーはこの先生から占星術を学んだと言っている。
・ローレンツ・アイヒシュタット【1596年8月10日0時00分PM=12時 】蠍10度。ドイツの数学者、天文学者。月のクレーター「アイヒシュタット」は彼の名にちなんで名づけられた。

・ヘミンガ【1533年2月06日 13時06分30秒PM=2月07日 1時06分30秒】蠍23度 16世紀後半のドイツの医者で、反占星術論者。医業の傍ら、残された時間をすべて書簡や、当時盛んだった占星術への反論のための印刷物に費やした。その中で、占星術師の予言が無効であることを明らかにするために、占星術師の予言とは全く異なる運命をたどった歴史上の有名な人物30人を紹介する「Astrologiae ratione et exper.refut」を発表。その中には、皇帝シャルル5世、フランスの3人の王アンリ2世、フランシス3世、シャルル9世、イギリスのエリザベス女王、ザクセン公ヨハン・フリードリッヒの名が挙げられている。CA日本語版の参考図書リストにもHemings,sextusの名でAstrologiae Refutatioがある。

そしてトリを飾るのはもちろんご本人

・ジョン・ガッドブリー【1627年12月31日 14時26分PM=1628年1月01日 2時26分】蠍8度43分

ガッドブリーは自身のチャートを載せた後、このように述べています。 

「私は、私のアセンダントが蠍であることが原因ではないことを十分に理解していますが、非難とスキャンダルに晒され、時々ばかげた無知な仲間から軽蔑と蔑みを受けることがあります。そのうちの何人かは(その惨めな家族とともに) 私の苦心と努力によってパンを食べ、さもなければ飢えや盗みをする者もいます。このように私が扱われるのはアセンダントが蠍サインだからではなく、(第二の原因として)火星が第7ハウスに位置し(占星術的に)私にとっての明らかで公然たる敵を表す場所にあるのです。」

彼は今までの人生で、人間関係はあまりうまくいかなかったように思えると、告白してしまっているようです。そしてその原因は蠍サイン上昇ではなく、自分自身を表すアセンダントのロード火星が7ハウスにあって(多分)デトリメントなのが原因だと。だって7ハウスは目の前に現れる競争相手を表しているのだから、と。

仲間が困っていると色々融通してやったりもしたのに、恩を仇で返すような真似ばかりされる。ホント人付き合いでは悩みが多いよ。7ハウスに入っちゃってるからさあ。とつい愚痴っているようにも見えます。

彼は今までの自分の人生を省みつつ、自身のネイタルチャートを語っているので、教科書的な読みではない、ちょっと味があります。「William Lilly: Magician, Astrologer and Adept」のP211でもガッドブリーは自分のチャートを語っています。

アセンダントのロード火星と父親の本質的象徴星・太陽がトラインしており、自分と父親とは互いに無関心でいた方がうまくいきそうです

と語っています。…どうしたらこういった読みになるのか。今までの人生経験からの素直な感想を語ってるだけなのかもしれませんが…2星があるサインが共に地サインでcold & dryだからだろうか(笑)

この本はまだ完全には訳し終わっていないので、早く進めていって、またしっかり読み直したいと思います。

 

 CA翻訳はP308からです。

「その人は何処の土地の人と結婚するのでしょうか:もし7ハウスのロードが9ハウスにあるのなら、全く知らない土地の人と結婚するでしょう。」

 「もし7ハウスのロードとアセンダントのロードが同じクオーター・同じハウス・同じサインのいずれかにあるのなら、
通常、所在地に近い地域の住人と結婚します。」

「7ハウスのサインと、7ハウスのロードがあるサインとクォーターを見てください。で最も多い方角に結婚相手となる人がいます。例えば南の方角とする暗示が最も多ければ、南からお相手は来るだろうとなります。」

「クオーターとサインを混ぜ合わせ、サインをより優先させます。この件は例題で説明するのが最も分かりやすいでしょう。」

私の相手はどこの人?どっち方面から来るの?という質問に答えます。9ハウスは外国のハウスですので、ここに結婚相手を暗示する7ハウスのロードがあるのなら、よく知らない土地の人というイメージが出てきます。

クオーターとは12ハウスを4つに分けるもので、12ハウスから10ハウスまでを第1クオドラントと呼び、方角は東です。続いて9ハウス、8ハウス、7ハウスまでのエリアを第2クオドラントと呼び、方角は南第3クオドラントは6ハウス、5ハウス、4ハウスで、方角は西第4クオドラントは3ハウス、2ハウス、1ハウスで、方角は北となります。これはクリスチャン・アストロロジー第1書&第2書日本語版のP48にありますので、確認してください。

 

「お相手はどんな人でしょう。もし質問者が男性なら、月と結びつく惑星から判断します。もし月が金星とアスペクトやコンジャンクションするのなら、彼女は綺麗でやせていて、爽やかな人でしょう。」

「質問者が女性なら、太陽がアスペクトする惑星から判断します。太陽が土星と吉角なら、賢くて手間のかかる人です。太陽が木星とアスペクト。誠実な人です。太陽と月が凶角なら論争、離別、仲違いは避けられません」

 

「男性の家と女性の家、どっちが格上。もし(男性からの質問で)7ハウスのロードがアングルハウスにあり、アセンダントのロードがサクシーデントハウスにあるのなら、女性はかなり良い家の子孫です。もしアセンダントのロードがアングルにあるのなら、同様に判断しましょう。このように観るなら、2人の友達もしくは更に別の人でも判断可能です。より確実に観たければ、複数の象徴星のどれが最もエッセンシャル・ディグニティ的に強いかで判断し、もしそれでも決まらないのなら、アングルで最も好位置にある星が最も格上の家の出でしょう。これは間違わないです。」

12ハウスはアングル、サクシーデント、ケーデントに分かれており、1,4,7,10ハウスから構成されるアングルハウスが最も強いハウスとなりますので、アングルにある惑星はその惑星が示す人物の社会的影響力の強さを暗示すると考えます。

 

ありがとうございました。また来月お会いしましょう。

 

アルカス