こんにちは。電話占いアクシアの朱龍です。
今回は、前回お話しした
「名前の持つ霊力」について少しふれてみます。
私は鑑定前にご相談者の方に、
必ずいつも実名を漢字でお尋ねしています。
めんどくさいと思われるかもしれませんが、
お会いしたこともない方と深くつながるには、
その方の「依り代(よりしろ)」となるものが、
どうしても必要となるからです。
では何故、名前が「依り代」となりえるかというと、
名前自体がその人の人格、過去未来、運命や宿命、
性格や身体、価値観、生き方まで・・
一切を見通せる鏡のような霊力を持っているからです。
名前なんて親が勝手につけたもの、
記号みたいなもの・・と思われがちですが、
名前というものは、その方の魂が体と結びついた、
その瞬間からすでに運命的にその人の顔のように、
死ぬまで魂と深くからみあって離れない必然的なものなのです。
昔、「魏志倭人伝」で日本の統治者として
「卑弥呼」という名の女性がいたことを伝えていますが、
「卑弥呼」は今でいう総称のようなもので、
実名ではないという学説がしきりとかわされています。
その頃の中国(当時は魏)では、
占術がすでに発展していて、
妖術をこなすといわれた「卑弥呼」が、
やすやすと他国に自分の本名を伝えたとは思えないからです。
本名がわかれば、相手側は、
「邪馬台国」の統治者である「卑弥呼」がどんな戦術で、
何時、何処から何を狙ってくるかも視えてしまいます。
名前はそれほど他人には識られてはならない
その人自身を現すものなのです。
時代が進んでもこの考えは変わらず、
朝廷などでも相手の名前を、地名や役職、職業の名称にちなんで、
「河内の大臣(おとど)」や「萩の局(つぼね)」、
「西口の僧正(そうじょう)」といった形で呼び交わしていました。
名前には、音(響き)と
、あてはめられた文字(漢字やひらがな)に意味があり、
それらの組み合わせが唯一無二の世界観をもっているのです。
昔は「カナ」か「漢字」ばかりでしたが、
「ひらがな」が作られ、その当時は「あ」の一文字でも
25種以上の漢字のくずし文字からうまれ、
そのどの字を使うかで、個々の意味合いを成り立たせていました。
宗教でも、イスラム教では今でもコーラン(経典)は、
アラビア語以外の文字に翻訳することさえ禁じられています。
謡うように詠みあげられる
アラビアの言葉ならではのコーランの音(響き)は、
人々を荘厳な精神世界に導いてくれます。
仏教においても宗派にかかわらず声明される「般若心経」では、
釈迦がおられたころの言葉の音(響き)そのものに
絶対の力があると信じられているので、
書かれてある文字は皆、当て字で綴られています。
梵語で書かれた経典も同様に音(響き)自体が重要視されています。
それにしても「般若心経」など、
現代の日本人にも通じるニュアンスのある文字が
選りすぐられていると感心するばかりです。
イスラム教のなかでは、
今でも夫以外の男性に顔をみせてはいけない
風習が受け継がれていますが、
日本でも江戸時代では
本当に契った大切な相手にしか、
自分の本名を明かしはしなかったようです。
相手の名前を知っていることが、
特別な関係であることの証拠のようなものでした。
(ただ、今でいうニックネームのようなものは、
その時その状況で色々と変えていたといわれます。)
ここまでお話しすれば、
いかに名前が自分自身と深く関わっているか
少し判って頂けたと思います。
鑑定の時、愛称や偽名を伝えて頂いても、
しっかりと占えないこともご承知くだされば有難いです。
名前と一口にいっても、
苗字と下の名前にはそれぞれ意味合いが異なります。
本人の現在の状況を占う時は下の名前だけでも十分なのですが、
恋愛や人間関係を視る時はお互いの苗字が必要になってきます。
苗字では、
ご自分の祖先がどのような道を歩んでこられたかが如実にわかるので、
結婚などの場合、両家の因縁、相性なども詳しく視ることができます。
たとえば苗字では、
その方の両親・祖父母が生きてこられた価値観、
そして子供である本人その人の育てられ方もわかるので、
幼少時の何がトラウマとなって、今に及んでいるかも
苗字と名前が揃わなければわかりません。
その人の現在の性格を視ると、
幼少時の育てられ方が大きく影響していることがわかります。
本来、楽天的に生きられるタイプの人でも、
育てた相手がネガティブな人だとしたら、
常に相手の言葉の裏を考えてしまうような
性格が形成されることも多くあります。
勿論、円満な家族の中で育った人は
おおむね結婚願望が強く、結婚することにポジティブですし、
両親が不仲だった環境で育った人は
結婚という枠に縛られることに抵抗がありがちです。
また同じ環境で育っても、
長男は奔放に我が道を行く人であったり、
三男なのに責任感が強すぎて、
継ぎたくなくても自分が家業を継いたり
親の面倒をみたりすることもあります。
ですから、
家族の皆さんの名前をしっかり伝えて頂ければ、
それらの相関図がうかんできます。
遺産相続でもめた時に、どの人がどうでるかも予測できるのです。
浮気癖もつけられた名前である程度わかります。
どんなに思いやりのあるパートナーに恵まれ大切にされていても
浮気をする人はするし、酷い扱いを受けてもしない人はしません。
DNAと照らし合わせるように、
現世での行動がすでに名前に現れているのです。
人生の不思議は、まず自分の名前が付いた時から始まっているといえます。
だからこそ、ご自分の名前を愛し、
自分自身を慈しんで生きて頂きたい。
幸せをつかむためにも、
本来もちあわせた運命の舵をどうとっていくかを、
自分自身にしっかり対峙しながら、
真剣に毎日を乗り切って頂きたいと思います。
長い文章を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
次回は、運命と宿命について考えてみたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
占い師 朱龍
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